スタイリストの地曳いく子氏は、「おしゃれはショートケーキである。」と述べています。
おしゃれというのは、生菓子と同じで、足が早く、すぐ古くなってしまうものらしい。
それなのに、年齢とともに、おしゃれはどんどん守りに入り、あまり流行ぐされしないベーシックなアイテムを選んでいれば間違いない、なんて思ってませんか?
わたしは長い間、そんなふうに誤解して油断していました。
シンプルなクルーネックセーターにも流行がある!
たとえば、シンプルなクルーネックセーターのような、超定番モノは、流行の変化がわかりにくい。
数年前に奮発して手に入れた上質素材のベーシックアイテムなどは、少なくとも買ったときは、半永久的に着こなせるものと信じて疑わなかった。
だけど、現実は厳しい。
翌年には、どんなにシンプルでベーシックなもので、どんなに上質で高価なものであったとしても、どこか垢抜けなく見えて似合わない、なんていう残酷なことが起こりうる。
長く着れると思って高価な買い物をしてしまったわたしは、心のどこかで似合っていないとわかっている自分と、まだだいじょうぶ、と思いたい自分とがせめぎ合う中、少しも喜べない着こなしで、不快な一日を過ごさないといけなくなったりするのです。
つくづく、ファッションに一生モノなんてない! ということを思い知る瞬間です。
流行の変化のせいだけではない。私自身、年を重ね、年々似合うものが限られてきているのですね。
だからこそ、ベーシックなものやシンプルなものを選べば間違いない! と思っていたのですが、これがまったくの間違いだった、と最近気づきました。
50代の今だから似合う個性的な装いがある!
ベーシックでシンプルな色やデザインは、若い頃はおしゃれに見えても、50代ぐらいになってくると、地味で老けて見えてしまうことがあるんですね。
一方で、思い切った色柄や、アシンメトリーな変型デザインの個性的な洋服が、案外体型をカバーし、きれいに若々しく見せてくれたりすることがあるんですね。これだから似合う洋服というのはわかりません。
わたしのように、試着できない環境の人は、返品覚悟で選ぶことが必要です。
で、おしゃれは生モノということを忘れないで、適当な値段のものを賢く選びたいですね。
靴や靴下、あるいは下着にある程度お金をかける、というのはいいかもしれません。
いずれも、数をたくさん持たなければいいんです。気に入ったものを、短期間に思いっきり何回も身につけるようにすればいいんです。そうすれば、ワードローブの新陳代謝が良くなって、きっといつでもおしゃれが楽しくなるはず。
これからは、ベーシックアイテムとか、シンプルアイテムに惑わされないようにしたい。間違っても長く着れそう、などといったことを基準に選ばないようにしようと思う。
そう、今、似合っていればいいんです!
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