かつて収納に困るほどたくさん洋服を持っていたのに、なぜかいつも着るものがないと困っていた。最近は本当に着る洋服が「これしかない」というところまで減らしてみたくなってきた。
ここに思い至るまでずいぶん長かった。
一般の人も洋服は大容量収納してたくさん持つのがおしゃれな風潮があった。そうした時代の空気が入れ代わって、やっと意識を変えることができた気がする。
「もうこれ以上減らせない」ところを目ざすには?
1.「あったらいいかも」「便利かも」と思う洋服はやめる。
「あったらいいかも」とか「あると便利かも」という洋服は、言い換えればたいてい「なくてもいい」洋服なんですよね。ミニマリストを目ざすならこうした「あったらいいかも」「便利かも」といった「かもかも」な洋服には手を出さない。
2.収納場所を広げない。
洋服に限りませんが、入れ物が大きくなればなるほど中に入れるものは増えてしまいます。大きな入れ物に余裕をもって少しだけモノを入れるなんてことはしません。入れ物には隙間なくモノを埋めてしまいたくなるのが本能らしいです。だから、はじめに決めた収納のスペースは広げないと固く決意します。
3.着る洋服だけ持つ。
着る洋服だけを持つなんてあたりまえのように思いますが、これが案外できていません。いつ着るともしれない洋服を保管していたりしないでしょうか。生活環境が変われば必要な洋服も変わります。年齢とともに着る洋服も変わります。年々変わる生活に合わせて持つ洋服も変えていかないといけません。
わたしはオフィシャルなスーツがすっかりいらなくなりました。カシミヤのロングコートは何年も着なくなってから虫食いに気づき、ようやく手離しました。上質な洋服は手離しにくいですよね。でも、長期保管していた洋服は、どんなにいいものでもそのまますぐには着られないんですよね。どこか古びて似合わなくなっていたりするものなんです。デザインやサイズを直すなどのまめな手入れをしない限り使いものになりません。
上質な洋服もやっぱり消耗品なんですね。長く持つにはそれなりの手入れが必要です。ひんぱんに着る洋服なら手入れをしながら長く愛用するのもいいですが、たまに着るか着ないかわからないような洋服にそれだけの手間はかけられませんよね。きちんと手入れする覚悟ができないなら持たないようにします。
必要なときに必要な洋服を手に入れるようにしたほうが気が楽です。ただし、あわてて妥協することがないように、日ごろから着るものにはある程度関心を持つように心がけています。「買わないから見ない」では、必要に迫られたとき、いい選択ができませんからね。
見るとほしくなって買ってしまいたくなったときは、ワードローブのスペースを思い出し、お洋服屋さんにしばらく預かってもらっているつもりになって我慢します。この頃は、買うより持たないほうが快適になってきたのであまりつらいと思わなくなりました。「今度買うとしたら」という目で洋服を眺めるだけでも楽しめるようになりました。変われるものですね。
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